サン&リブのつくりかた2 飯森範親×奥野僚右×中井川茂敏x中山ダイスケx稲村和之

●ストーリー3 山形をもっと元気に
飯森範親 × 奥野僚右 × 中井川茂敏 × 中山ダイスケ × 稲村和之

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先ほど、音楽、デザイン、味覚と五感に訴えかける仕事をしているという観点から飯森さん、中山先生、稲村社長にお話をお聞きしましたが、サッカーにも共通点を感じるものはありますか?

奥野

図形とリズムを大切にしています。サッカーでも。

中山

音楽のリズムを持っている国が強かったりしますからね。

飯森

イタリア、スペイン、イギリス、フランスもそうですね。ドイツも。

中山

演歌の抑揚は野球に向いている、とか言いますね。

奥野

配置を考えたりする時に、デザインの勉強をしないとならないかな、と思うとことがあります。デザインのように整理されている部分がサッカーで表現できると安定感が増すんです。そういう形は確実にある。それと、音がミックスされたらさらにいいんじゃないかと考えています。僕、メトロノームでも流しながら練習しようかと思っていたくらいで。

一同

へぇー。

飯森

すごいですね、それ!


中井川茂敏
なかいがわ・しげとし。社団法人山形県スポーツ振興21世紀協会 常務理事兼GM。1958年山形市生まれ。1982年日大法卒後、山形日本電気(現NECエレクトロニクス山形)入社。1986年モンテディオ山形の前身「NEC山形サッカー部」事務局を担当し、1989年に東北社会人リーグ昇格、1994年にJFL昇格に貢献。1997年NEC山形総務部に復職後、2007年から現職。「昇格請負人」ともいわれる敏腕。

奥野

音楽を流して練習されているチームもあるみたいですけど。僕は規則正しいリズムとリズムを変化させることを考えていたけど、なかなかうまい音楽がないんですよね。

飯森

そういう音楽をつくりましょうよ。スポーツ選手に、士気を高めるためにどういう曲を聴くかと聞くと、結構クラシックが多いんですよ。アイーダの凱旋行進曲とか。

中井川

今、モンテディオ山形のアンセムを作ろうとしていますから、丁度いいですね。

中山

どういう曲がいいんだろう?

稲村

地響きみたいに響く曲とか、盛り上がるんじゃない?

飯森

そういえば以前、海外で地元チームが勝った時に、夜中まで爆竹鳴らしていたので眠れないことがありましたよ。

稲村

やっぱり勝つといいですね。モンテが試合に負けると、食欲まで落ちて本当にダメ。仕事のテンションも下がるし…。

一同

(笑)

中山

町中がそんな風に一喜一憂するようになるとおもしろいですね。

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今年3月に調印式を行った、山形交響楽協会と山形県スポーツ振興21世紀協会と山形食品の三者協定について、どんな想いを持っていますか?

稲村

山響は山形のフルオーケストラとして、県民に芸術音楽の普及に努めています。モンテディオ山形は、夢と感動とスポーツ文化の振興に貢献しています。弊社はサン&リブ『山形代表』をとおして山形の農業を元気づけ全国に山形のおいしさを伝えたいと思っており、これらは我々のベーシックな部分です。三者協定を結ぶことで相乗効果を生み、それぞれの動きが活性化することで山形がさらに元気になると確信し、提案させていただきました。毛利元就の三本の矢[注12]のように、いいパートナーを得たと思っています。

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「山形を元気にする」三者協定ですが、地域貢献についてはどう考えていますか?

飯森

僕は子どもたちに目を向けなければならないと思っています。なかなか夢を持てない現在の状況の中で、いまだに有効だと思っている持論は、スポーツを一所懸命やっている子、音楽が大好きで聴いたり楽器を演奏したりする子に悪い子はいないということ。それから、食べ物を毎日きちんと摂取している子は健全な体と精神を持っている、ということです。この三者が仲良くさせていただいているということは、山形だけではなく、日本の将来の担い手である子どもたちにとって、すごく意義あることだと思います。そこに着目して、いろんな意味で活力と夢を差し上げられるような当事者でありたいです。

中井川

ヨーロッパであれば、プロサッカーチームがあり交響楽団がある都市は、最高の都市だと認識されます。山形には日常的にこの2つがあり、すばらしい食文化がある。人を豊かにする3つの素材がそろっているんです。我々が協力することで、もっともっとその価値を高め、お伝えしていくというのが、地域貢献じゃないかと思っています。

中山

地元の人がおもしろいと思える町しか発展しない、と僕は大学で学生によく言っています。だから、山形の人が胸を張って「山形がおもしろい」と言えるようになればいいなあと思っています。それは外を見てこないと分からないんですね。ずっと山形だけしか知らない人がいう「どうせ山形だし」という嫌な言い回し。山形は何もない場所だと、親や祖父母の世代から言われ続けているのかもしれません。かといって山形を出て行こうとすると止められたり。

飯森

以前、山形交響楽団の名前を変えたいという事務局の方がいたんですよ。「山形」というのが恥ずかしいと。今は、モンテディオも頑張っているし、山形食品はそのまま山形を冠しているし、いまやそんなことを言う人はいませんが。

中山

山形は本当に豊かな町なので、それを外に出て見てほしい。1回外から見て帰ってくれば、と思います。別の土地で『山形代表』を飲んでもらいたいし、モンテディオを応援してもらいたい。だから、旅をしろ、というのが僕のテーマです。

奥野

僕の出身は京都。山形のすばらしさは山形の外からの視点がないと、分からないかもしれないですね。僕は山形に来て日が浅いですが、山形がとても好きなんです。好きだという気持ちを伝える宣伝マンに、勝手になっています。

中井川

モンテディオに来た歴代の監督、選手はみんな山形を好きになって帰っていきますよ。人柄があったかく住みやすい。

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好きになるきっかけは何だったんですか?

奥野

それは本当になんとなくなんです。この土地が好きで、食べ物が好きで、人が好きで。

注12
毛利元就の三本の矢
知将の呼び声高い戦国大名・毛利元就が、三人の息子(隆元・元春・隆景)に一本の脆い矢でも三本の束になれば頑丈になることを示し、強く結束する重要性を説いた。

飯森

第六感ですよ、それは。

奥野

『つやひめげんまいちゃ』[注13]を飲むだけでも感じますね。この味わいは他では出せませんよ。

稲村

いやぁ、ありがたい。

奥野

県庁で知事に挨拶した時にも『つやひめげんまいちゃ』を頂いたのですが、すぐにこの美味しさに飛びつきました。だから、三者協定においては自分が元気じゃなければいけないと思うと同時に、山形が好きだという気持ちを全面に出していきたいです。それとモンテディオが家族の共通の話題になるように、身近な存在になっていきたいですね。


注13
『つやひめげんまいちゃ』
サン&リブの商品で、山形が誇る美味しいお米「つや姫」を使った玄米茶。通常の玄米茶よりも玄米の比率が高く、上品な香ばしさと優しい味わいを実現している。味は奥田政行シェフ監修、ボトルのデザインは中山教授の研究室が担当した。